浅見渚と増田優一が初代チャンピオンの座を獲得|新ジャンルBMX大会「DownTown BMX」

2023年8月26日、大阪駅中央北口の目の前「うめきた広場」にて、レーシングとフリースタイルを融合させた新たなBMXの大会「DownTown BMX( ダウンタウン ビーエムエックス )」が開催されました。
発起人は北京オリンピックにも出場した日本のレジェンドBMXレーサーである坂本章史さん。BMXの素晴らしさをより多くの人に伝えたいという思いからスタートしたイベントです。(イベントの詳細はこちら

午後から夕方の時間帯には無料のBMX体験会が行われ、レースはナイトレースとして行われました。開始直前に雨が降った影響で少し遅れての開催となりましたが、さすがは日本3大都市の一つに名を連ねる大阪。駅前の好立地という条件も味方して、多くの観客に恵まれました。

レースとフリースタイルから男子16名、女子8名が招待されて行われたこのレース。1対1で合計2本のレースを戦い、同ポイント(1勝1敗)の場合は最終ジャンプでのエアーの高かった選手が勝ち上がります。ジャンプは低く飛んだ方がスピードが速い、しかしエアーの高さも勝負に関わる、というなんとも難しいレースです。

レーサーたちは、バームの代わりに置かれたクォーターや、レースコースのジャンプとは異なるボックスジャンプなどに苦戦し、一方フリースタイルライダーは、スタートゲートやリズムセクションのこなしなどに苦戦。それぞれの得意不得意が混ざり合い、非常に魅力的なレースとなりました。また、レースの合間にはゲリラ的なフリースタイルショーケースも行われ、観客のみなさんも大喜び。

そうしてテンポ良く進んで行ったレースも終盤。女子決勝に勝ち進んだのは、浅見渚(あざみなぎさ)ちゃん @nagisa_azami と 野村凪沙(のむら なぎさ)ちゃん @nagisanomura 。図らずも「なぎさ対決」となりました。第1レースはスタート直後僅かに野村凪沙ちゃんがリードしたように見えましたが、イン側スタートの浅見渚ちゃんに軍配が。第2レースもコーナー(クォーター)のライン取りに工夫が見えた浅見渚ちゃんが勝利し、決勝のなぎさ対決を制したのは浅見渚ちゃんとなりました。

そして男子決勝は、吉村樹希敢(よしむら じゅきあ)くん @jukiayoshimura と増田優一(ますだ ゆういち)くん @you1masuda_ の大阪対決。
第1レースはコーナー(クォーター)毎に2人が絡んでクラッシュするという波乱のレースとなり、会場を歓声と悲鳴と笑いの渦に巻き込みながら僅差で樹希敢くんが勝利。しかし第2レースでは樹希敢くんがファーストジャンプでまさかの大クラッシュ。結果第2レースは優一くんが勝利し1勝1敗となり、ラストジャンプの高さで優一くんが優勝。
優一くんはトレイルでのダートジャンプもかなり上手いので、その経験も存分に活かすことができた結果となりましたが、樹希敢くんのクラッシュがなければわからなかった名勝負となりました。

そしてこの大会、賞金がなんと、女子50万円、男子100万円。男子優勝の優一くんは自身のInstagramで、「いろんな人にBMXを見てもらえたことと、優勝することができて嬉しかったです!賞金は大切に海外遠征費に使わせて頂きます。」とコメントしていました。コメントも優勝!

フリースタイルライダーが勝つにはゲート練習をかなりやらないと厳しい印象だったので、トリック加点なども欲しいところですが、次回はどうなるのか。それともそんなものは必要ないくらいスタートがすごく上手いフリースタイルライダーが出てくるのか。始まったばかりの「DownTown BMX」、これからの進化も楽しみです!

Mini Photo Album by Jun Okuzaki( @o26jun )

Text:Naoki Gaman @55naoking
Photo:Jun Okuzaki @o26jun